おでん十七八(姫路)
2023年 05月 25日
その日はライブ会場に早く着きすぎたこともあり時間を持て余していたので、近くのおでん屋へふらりと飛び込んだ。
カウンター12席ほどの清潔な店内、水前寺清子みたいな髪型でびしっときめた和服の女将さんがひとり。奥に座ってるお客さんは洩れ聞こえる会話の内容から察するとたぶんヤクザ。なんとなくシーンとした店内。メニューや値段表は無い。
女将「何飲みましょ」
ボギー「何がありますか?」
女将「何でもあるよ」
ボギー「じゃあ、芋焼酎のお湯わりを」
女将「ない」
めちゃ怖いとこ入ってもうた…。
値段のわからないおでん屋は怖い。いかにも通がいくようなおでん屋で大根ひとつ500円みたいな店がテレビで紹介されてるの見たことある。きっとここは福岡でいつも食べてるオール100円の屋台おでんじゃないだろう。
女将が「何食べましょ」と急かすので、恐る恐るカウンターのおでん鍋を覗きこむ。見たことないような珍しいおでんの具もあるが怖くて頼めないので、無難なのを6個いただいた。大根、こんにゃく、巾着、牛スジ、餃子巻き、がんも。実はおでんの具で「がんも」が一番好きなのだが、それを言うといつもびっくりされる。なぜ?染み込んだおでんの汁がじゅわっと溢れる「がんも」、ウマくない??
お酒は2杯飲んだが妙に緊張するお店なのでまるで酔えない。ドキドキしながらお勘定してもらったら意外と安かった。たぶんおでん一個150円くらい。びびって損した(笑)。
